業務経験なしから合格!システムアーキテクト(SA)の試験対策

20210110_システムアーキテクト(SA)試験対策 IT

こんにちは。こゆき(@yukilog00)です。

今回は「ときどきITのこと」のほうの記事です。
情報処理技術者試験のひとつ システムアーキテクト(SA)の試験対策について記載します。

私は上流設計の業務経験はゼロでしたが、3か月程勉強することでシステムアーキテクト(SA)に一発合格することができました。

システムアーキテクト(SA)合格

この記事では業務経験なしでも3か月で一発合格した、私の勉強方法を紹介します。

この記事でわかること

  • システムアーキテクト試験(SA)とはどんな試験か
  • 業務経験なしでもシステムアーキテクト試験(SA)に合格するための勉強方法
  • 午後Ⅱの論文を書くコツ(論文構成の組み立て方)

システムアーキテクト試験(SA)とは?

情報処理技術者試験の高度試験のうちのひとつです。
IPAが開示する対象者像には以下のように記載されています。

高度IT人材として確立した専門分野をもち、ITストラテジストによる提案を受けて、情報システム又は組込みシステム・IoTを利用したシステムの開発に必要となる要件を定義し、それを実現するためのアーキテクチャを設計し、情報システムについては開発を主導する者

つまり、システム全体のアーキテクチャを設計する上流エンジニアを対象とした資格試験です。
インフラというよりはどちらかと言うとアプリ開発寄りの内容になっています。

私はアプリ開発の業務経験も、上流SEとしての業務経験もありません……
でもしっかり準備すれば、合格できました♪

試験概要

受験資格: なし
出題形式、出題数(解答数)、試験時間:
 午前Ⅰ … 多肢選択式(四肢択一)、30問(30問)、50分
 午前Ⅱ … 多肢選択式(四肢択一)、25問(25問)、40分
 午後Ⅰ … 記述式、4問(2問)、90分
 午後Ⅱ … 論述式、3問(1問)、120分
出題範囲: シラバス参照
受験費用: 5,700円
試験日程: 春期(4月第3日曜)※令和元年度まで秋期

合格ラインは、午前Ⅰ~午後Ⅰが60点以上(100点満点)、午後ⅡがランクAです。
令和元年の合格率は15.3%と、難易度は高い試験となっています。

午後Ⅱの論述式(論文)がくせ者!
逆に言えば、ここをしっかり対策すれば大丈夫です!

勉強方法

私は基本情報(FE)、応用情報(AP)は持っていましたが、高度試験は初受験でした。
応用情報までは持っていたため、午前Ⅰ・午前Ⅱはほとんど心配しておらず、午後Ⅰ・午後Ⅱの対策を重点的に実施しています。

午前Ⅰ

午前Ⅰ免除資格を持っていれば免除可能ですが、私は持ってなかったので午前Ⅰから受けました。

といっても、応用情報(AP)の試験対策の定番「応用情報技術者試験.com」の過去問道場をひたすら解くだけです。

スマホでも操作しやすいUIのため、通勤電車でポチポチ解くだけです。
自分の正答率が見れるので、徐々に正答率が上がっていくのを見るとモチベーションが上がります♪

応用情報.comでは計算問題をスキップすることができるため、
通勤電車では計算問題以外を、家では計算問題だけを、といった使い方ができるのも非常に良いポイントです。

午前Ⅱ

午前Ⅰと同じです。
応用情報(AP)とシステムアーキテクト(SA)では出題範囲が異なりますが、大半は重複しているので、そこは割り切りました。
なにせ、応用情報.comが優秀すぎます。

午後Ⅰ

こちらの本で対策しました。

午後Ⅰ対策のために買いましたが、第二部「午前Ⅱの重点対策」も読むことをおすすめします。
UMLとかDFDとか、「なんとなく読めるけど、なんとなくしか読めない…」という状態から脱却しておくと、午後Ⅰがぐっと楽になります。

あとは、第三部 第2章の「よく出題される業務パターン」もインプットしておくとかなり楽になります。「生産管理」「物流管理」など、試験で出題されるパターンはだいたい決まっているためです。
私は恥ずかしながら”買掛金”や”売掛金”といった言葉をこの本で知りました。(一般常識かもしれませんが、SEだと案外おなじような人もいるのでは?)
こういった言葉を知らないだけで出題された業務内容を理解できなくなってしまうため、得点にも相当影響してきます。

午後Ⅱ

こちらの本で対策しました。

事例集で論文の書きぶりを確認したり、ネタ収集をしたりしました。
業務経験がないので、自分がイメージしやすく、話を展開しやすいネタを集めていきます。

  • 論文ネタにできそうなシステム(自分が業務内容をイメージしやすいもの)
  • 論文ネタにできそうな課題と解決策
  • 使えそうなフレーズ

論文の題材は「要件定義」「基本設計」「システムテスト」「組込みシステム」のいずれかとなっていることが多いため、それぞれに対して課題や解決策などのネタを集められるとよいです。(私は組込みシステムは捨て、他3つに絞ってました。)

また、なかなか気は乗りませんが、最低一度は論文を実際に書いてみるとよいです。
私は幸運なことに会社で論文添削をしてもらう機会があったため、そこで初めて論文を書きましたが、あまりの出来の悪さに絶望しました。。
実際に書いてみると、最初に論文構成を決めておかないと書けないことがわかります。
論文構成については、「試験当日の解き方」で説明します。

それと、「質問書」の内容は試験前にあらかじめ準備しておきます。
質問書では対象システムの名称、対象とする企業の業種や規模、システムの形態、プロジェクトの規模(工数、期間、自身の役割、チーム人数)などを記載する必要がありますが、毎回質問内容は同じなので、事前に準備しておき試験当日はすぐ記載できるようにします。

試験当日の解き方(論文のコツ)

午前Ⅰ~午後Ⅰ

普通に解きます。

午後Ⅱ

3問の中から回答する1問を選び、質問書を記載したら、論文を書き始める前に論文構成を組み立てます。
論文では「自分がシステムアーキテクトとして十分な能力を持っていること」をアピールする必要があります。具体的には以下をアピールします。

  • 自分が対象システムの業務特性・システム特性・プロジェクト特性を理解していること
  • 自分が課題・リスクを理解していること
  • 課題に対し複数の施策を挙げ、選択した施策とその根拠(=システムアーキテクトとしての知見)を説明できること

これらを設問ア、設問イ、設問ウにどのように盛り込むかを考えます。

おすすめは、設問イ・ウのアピール内容を決めてから、その伏線となるように設問ア(システム概要)を組み立てることです。
設問イ・ウで取り上げる課題について、その背景となる業務特性や制約事項を設問アのシステム概要説明に盛り込んでおくと、設問イ・ウの展開がスムーズになります。

論文構成が完成したら、論文を書いていきます。
論文を書く際には、「設問に対して明示的に回答できているか」を意識しながら記載します。

論文を書き終わったら、最後は「以上」で締めます。

受験した感想

午前Ⅰから受験したため、午後Ⅱが始まるころにはへとへとでした。
午後Ⅱが始まってからも、どの1問を選ぶか、どのシステムを対象にするかでしばらく悩み、
論文構成を組み立てるのにも時間がかかり、論文を書き始めないまま20~30分くらいは経過してしまったように記憶してます。

その分、論文構成はしっかり固まっていたので、書き始めてからはほぼ手を止めることなく書ききることができました。最後のほうは時間が足りなくなりそうで、手も字も震えていました(笑)

きちんと設問に対して明示的に回答できたとは思ったものの、アピール内容が稚拙だったのではないかと不安で、手ごたえはイマイチだったのですが、なんとか合格できていてよかったです。

以上、システムアーキテクト(SA)の試験対策でした。


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